以前もこのブログでお話させていただきましたが、
機械式時計の世界は今、あらゆる意味で“二極化”が進んでいます。
チタンやカーボン、セラミックといった新素材の台頭によって
ハイテクなもので固められた、スポーティなトレンドが色濃い、
いわゆる“ラグジュアリー・スポーツ”と称されるブランドやモデル。
一方、パテックやヴァシェロンに代表される、
クラシックな高級時計ブランドも好調ではありますが、
クラシックがクラシック然としていては、売れない時代なのも事実。
オーデマ ピゲの「CODE 11.59」に象徴されるように、
伝統を守りつつも、いかにしてモダンな感性を取り入れられるかが、
生き残るためには必要になってくる。
そんな感覚に優れた、いま僕自身もっとも気になっている時計を、
今回はご紹介したいと思います。
![H.モーザーこそ、オヤジの次なる一手だ!|戸賀 敬城 - 戸賀 敬城 |1-617x830](https://www.jw-oomiya.co.jp/web-magazine/wp-content/uploads/2020/06/1-617x830.jpg)
それがこちら、H.モーザーの
「エンデバー・パーペチュアル・ムーン・コンセプト」です。
H.モーザーは1828年に創業した、スイスを拠点とするマニュファクチュール。
歴史に裏付けられた確かな技術は言わずもがな、
インデックスすら配されていないブラックの文字盤、美しい曲線を描いた針など、
クラシックな時計を見事にモダンな方向へとシフトさせている。
ムーンフェイズに「オジサン臭い」というイメージを
もっている人も少なくないと思いますが、
こんなスタイリッシュなデザインなら断然ありですよね?
![H.モーザーこそ、オヤジの次なる一手だ!|戸賀 敬城 - 戸賀 敬城 |2-601x830](https://www.jw-oomiya.co.jp/web-magazine/wp-content/uploads/2020/06/2-601x830.jpg)
まさしく、カジュアルにも着けられるムーンフェイズ。
というわけで、PT05のジーンズに合わせてみました。
リネンのトラッカージャケットはB.R.ONLINEで購入したバグッタ。
それと色合わせしたスエードローファーはオールデン。
インナーのニットTシャツはユニクロです。
ちなみに余談ですが、小脇に抱えたザネラートの戸賀別注モデル
「ネノ バントゥー」は秋に再販される予定!
加えてこの時計が素晴らしいのは、ほどよいボリューム感があるところ。
このデザインで薄手だと合わせる服を選びますが、
適度に男らしさがあるので、半袖にすらマッチする。
しかも、ロゴに頼らないカッコよさは、紳士服に通じるところもある。
ラグジュアリー・スポーツに飽きてきた人への新しい提案として、
とても新鮮な時計だと思います。
戸賀は、本当に欲しいです(笑)