皆様、こんにちは。谷です。
春とは思えないような天気が続く、5月ですね。
そんな5月もあともう少し、6月に入ると本格的な梅雨のシーズンが始まりますね!
さて、今回はA.ランゲ&ゾーネの設立者フェルディナンド・アドルフ・ランゲについての第14弾をご案内します。
(当シリーズはラインハルト・マイス氏が語った内容の資料をもとにお伝えしています。)
アドルフランゲの出生や学生生活などについてはそれぞれの章をご覧ください。
①ランゲの生みの親『アドルフ・ランゲ』の生い立ちと幼少期
②ランゲ少年、時計師への道のり
③ランゲ青年、時計製造国フランスに行く
④‐⑫旅の手帳の中身とは?(Page4-Page33まで)
あらすじ
1815年2月18日に、ドレスデンにてアドルフ・ランゲは生まれる。
両親が離婚した後、ランゲ少年は知り合いの商家に引き取られて育ちます。育ての親のおかげで、ドレスデン技術学校に通わせたもらった彼はハイレベルな時計の知識を身に着けます。
1830年からは学生をしながらグートケスの弟子として実践トレーニングを積み、1835年、彼は当時時計大国であるフランスに旅をします。
旅に出る前に師匠グートケスにもらった手帳には、メッセージがかかれており「祖国を忘れることなかれ」から始まるメッセージがあります。現在も手帳は本社にて保管され、時計製作の際には必ず目を通しているようです。
では、『旅の手帳』に書かれていた事とは?今回は35ぺージの内容を記載していきます。
Page35の内容
図解のみ、35ページ
Page35
クォーターリピート時計(15分ごとに通過すると鳴る仕組みです)
図の上部にはのこぎりのような形状のホイールを備えた解体された「タワー」、時間用のラックおよび15分用のダブルラックがあります。
左を向いているレバーは大小の打撃を選択するものであり、右のレバーは打撃をストップさせるためのものです。
カム式によって、時と15分おきの動きを鮮明に見ることが出来ます。
クオーターカムにのっている4つの点の星型歯車は通過する際に4分の1でたたくことを行います。
これが典型的な壁掛け時計に用いられる「お知らせ歯車機構」の1つです。
Page34-35
簡略化ブリッジとシリンダーエスケープメントを持つ壁掛け時計の叩く(鳴る)までの動きです。
まとめ
いかがでしたか?
内容はシンプルではありましたが、機械式時計の発展に貢献したのは、まさかの同じ時計の壁掛け時計。
当時時計業界にメートル法を用いらランゲならではの着眼点ではないでしょうか?
彼の柔軟な考え方や時を知らせる「時計」というものに対しての愛情を感じますね。
さて、今回はここまでです。
次回は、A.ランゲ&ゾーネと言えば皆様も1度はご覧になったことがある”あの図”について解説していきたいと思います。