今回は１戦、２戦と想定していない事態が起こり厳しいスタートを切ったのですが、３戦目の千葉で自分らしいレース展開ができました。帰国後１週間でしっかり準備できたのがよかったですね。

長い間飛んできてずっと取りたかった1位！千葉のレース会場の５〜６万人もの観客と、たくさんのメディアに注目されていた中で獲れたのが本当に嬉しいです。レース後は今までのことが思い出され、感無量。僕の中で価値が倍増した優勝でしたね。

昨年は勝ち進んでいくための戦略不足さを感じました。1戦ずつ力をいれるところと抜くところの強弱をつけなければならないのが、すぐに入れ込んでしまって（笑）
今振り返るとうまく調整できていなかったですね。開幕戦からの２戦は不可抗力だったので引きずっても仕方がないし、自分の力さえ出せば勝てる可能性があるんだと気持ちを切り替えて今回は挑みました。
結果にこだわりすぎずに平常心でいること、これまでの積み重ねをどこまで出せるかが勝負でしたね。

飛びぬけた才能を持つトップパイロットやレベルが高い選手が戦うので、本当に些細なことで勝敗が左右されます。ベストコンディションを保てるか、ポテンシャルを発揮できるかなどのちょっとした差が大きな差になってくるんです。
ナイジェル・ラム選手のようなベテラン選手はそういったコンディションの保ち方、レースへのリラックスの仕方が極めて上手でした。そういう部分を特に学びましたね。

とても仲良くしてもらっていて、ヨーロッパ戦など長期滞在するときはナイジェルの家に泊めてもらいました。築３００年くらいの石造りのヴィンテージハウスで農家を営んでいて、庭に川や沼、ゴーカート場まである広大な敷地でした。
食事はイギリス風のものをいただいていたのですが、朝はイングリッシュブレックファスト、夜はナイジェルが鳥の煮込みなど作ってくれたこともありましたね。