皆様こんにちは、小田です。
いつもパネライ 大阪心斎橋ブティックのブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
今回も時計に関する素朴な疑問について解説させていただきます。

よく目にする『クロノグラフ』について皆様は詳しくご存じですか？
パネライでも『レガッタ』『フライバック』『タキメーター』など、多くのクロノグラフ機能を持ったモデルが開発されてきました。
その違いを店頭モデルを用いながらご紹介致しましょう。

クロノグラフについて

ストップウォッチ機能が付いている腕時計、懐中時計のことです。
「クロノス＝時」、「グラフォス＝記録する」というギリシア語を合成した言葉で、19世紀前半にルイ・モネとニコラ・リューセックによって開発されたといわれています。

基本的に秒、分、時の積算計が付いているので「〇時間〇分〇秒」と計測することができ、プッシュボタンで時計の「ストップ」と「スタート」を操作します。
通常はリューズ側にプッシュボタンが配置されていて上下のボタンで操作するのですが、パネライのクロノグラフモデルは異なります。
パネライウォッチの象徴でもあるリュウズプロテクターの配置を考えられた結果、プッシュボタンはリューズとは反対側にセッティングされています。

左腕に着用した場合、上記の写真の様に実際に着けた状態でボタン操作をしてみますと、自然と一番力の入る親指でスタートボタンを押すことが出来ます。
この配置による操作性がいかに良いかをすぐに理解していただけると思います。

フライバック機能とは

「フライバック」とは、タイム計測中にクロノグラフを動かしたまま、リセットボタンを押すだけで針がゼロ位置にリセットされる機能のことです。
文章だけではイメージしづらいと思うので、動画で操作してみました↓
赤い針が一瞬でリセットされ、すぐスタートするのが伝わるでしょうか…？

このフライバッククロノが生まれた背景には、時計が軍需品として発展してきた歴史が大きく関わります。
航空機の登場とともに、正確なクロノグラフは自身の飛行位置や目的地への到達時間を測るための機器としてクローズアップされました。しかし操縦中に操縦桿から手を離して何度もプッシュボタンを押すのは難しいため、操作が簡略なフライバッククロノグラフは需要があったのです。
パネライとしてもヨットや船との関わりがあるブランドとなりますので、ゴールへの到達時間を計測するために必要な機能であるフライバックは、クロノグラフ搭載モデルに用いられてきました。

レガッタ機能とは

「レガッタ」とはレースの開始前から時間計測を開始し、カウントダウンできる機能になります。
あまり馴染みのない機能ですよね。ただ、ヨットレースは競艇と同じく水上でスピードにのってから計測がスタートされるので、レガッタ機能はかかせません。
リューズプロテクターの下にあるプッシュボタンを押すと、白い針がカウントダウンを始めます。
この針はレース開始までの最大10分間を計測し、赤い針はクロノグラフ針です。
高級時計製造技術の中でも極めて希少でありながら、ヨットレースの分野では極めて有用な機能です。

タキメーターについて

「タキメーター」とは、速度を測る事ができる目盛のことです。
タキメーターを装備したモデルでは文字盤の外周、もしくはベゼルに数字と目盛りが刻まれており、その目盛りとクロノグラフ針を使って、平均速度を割り出すことができます。

例えば、自動車の平均速度を知りたい場合、走りはじめにストップウォッチを始動させ、1km走行した地点で停止させます。その時点で、ストップウォッチ針が示すタキメーター上の目盛りが、平均時速を指します。
500m走行した地点で停止させれば目盛りの数値の2分の1が、250m走行した地点で停止させれば目盛りの数値の4分の1が、平均速度になります。
今でも自動車、バイク、自動車などの軽車両でも簡単に速度を測る事ができます。

クロノグラフモデルはパネライでも人気

この他にもクロノグラフの種類は様々で、複数のタイム計測を可能にした『スプリットセコンド』や脈拍数を知ることが出来る『パルスメーター』という機能を搭載したものがあります。
これらのような便利な機能を搭載したムーブメントはいわゆる複雑機構といわれ、各ブランドの技術力の結晶とも言えるでしょう。
パネライでは海へのこだわりやセーリングチーム「ルナ・ロッサ」との関わりを連想させる限定モデルに、複雑なクロノグラフ機構を搭載することが多く、毎回話題となります。
また2021年にデビューした「ルミノール クロノ」はシンプルなクロノグラフ機能だけを採用したモデルで、過去のクロノグラフモデルと比べてお求めやすい価格にもなり、現在でも非常に人気です！

いかがでしょうか。
クロノグラフ機構が発達した背景には産業革命や軍事開発によって需要が高まりました。
パネライもイタリアの軍用時計としての歴史がある中で、クロノグラフ機構は切り離せない要素です。
今回登場したクロノグラフモデルはどれも店頭にご用意があるものになります。
気になったモデルがございましたら是非ともお問合せくださいませ。

是非、ラグジュアリー・ライフスタイルホテル『W大阪』1階、パネライ 大阪心斎橋ブティックにパネライの世界観を体感し、お気に入りのアイテムを見つけにいらしてください。皆様のご来店を心よりお待ちしております。