皆様、こんにちは。谷です。
日が暮れるのが段々と早くなってきて秋を感じますね。

今回は『ツァイトヴェルク・デイト』をご紹介いたします。
実は今回ご紹介する『ツァイトヴェルク・デイト』は、以前ブログにて紹介いたしました『ツァイトヴェルク』の新作です。

『ツァイトヴェルク・デイト』は、A.ランゲ＆ゾーネ初のデジタル時刻表示を機械式時計に搭載し、さらに日付表示を統合したモデルとなっています。
以前の『ツァイトヴェルク』が発表されてから、10年。新たに進化した『ツァイトヴェルク・デイト』。その魅力と作り込みについて、徹底解剖していきたいと思います！

まず、『ツァイトヴェルク・デイト』を手に取り文字盤をご覧いただくと、名前の通りダイヤル外周の日付表示が目に入ります。
『ツァイトヴェルク・デイト』は通常のランゲ1やサクソニアと異なりアウトサイズデイトや日付表示の窓を搭載することができません。
なぜなら、デジタル時刻表示のために、ムーブメントに大きな数字ディスクを取り付け、タイムブリッジを配した独特のダイヤルデザインを維持しないといけないからです。

そのため、A.ランゲ＆ゾーネの設計技師たちはこのモデル独自の解決方法を模索します。その期間10年。
そうして生まれたのがダイヤル外周に1～31の数字をプリントしたガラスリングを取り付けたのです。

そのガラスリングの下に取り付けられているリングの小さな赤いセグメントが、その日の日付を表します。その赤色を見ることで、直感的に今の日付を把握することができるのです。

日付表示を修正する際は8時位置にあるボタンを押すことで、ボタンから手を離した瞬間赤い印が1日先に動きます。

2009年、A.ランゲ＆ゾーネは、時刻をデジタル形式で表示するという独創的なコンセプトを機械式高級腕時計として具体化したツァイトヴェルクを発表し、幾多の賞を受賞しました。
それから10年を経て発表されたツァイトヴェルク・デイトは、そのダイヤルデザインと瞬転式数字によるデジタル時刻表示で、ツァイトヴェルク ファミリーの一員であることを表します。
ツァイトヴェルク・デイトでは、時表示の数字ディスクを瞬時に回転させるユニークな仕組みを実現するムーブメントを、今回新たに設計し直し、4時位置にボタンが追加されました。

このボタンには、日付表示があることで必要になった操作、つまりは時表示を先に進める操作を可能にしたのです。
日付表示が機能するには24時制で時間を正確に合わせることが重要です。そのためリューズを使って1分ずつ調節することは時間がかかりすぎてしまうのです。

時調整ボタンを組み込むには設計にも大掛かりな変更が必要でした。
ムーブメントの切替えプロセスと切り離して時表示を調整できるようにするために、ボタンを押すたびにクラッチが時リングを瞬転数字メカニズムから切り離します。そして、ボタンから手を離した時に、時リングを回転させる力が発生します。これにより、時表示の数字ディスクを瞬時に回転させることができたのです。

新たに開発されたキャリバーはパワーリザーブも72時間となっており、整然としたムーブメント構造が特徴的です。
動力制御メカニズムは、『ツァイトヴェルク・デイト』でも二つの役割を担います。
まず、定力装置としてパワーリザーブが持続する間、一定の動力でテンプを振動させます。さらに、数字ディスク3枚で構成される瞬転数字式時刻表示を1分ごとに進めるための動力を制御します。

10年かけて進化した『ツァイトヴェルク・デイト』はいかがでしたでしょうか？
皆様のご来店をスタッフ一同お待ちいたしております。

A.ランゲ＆ゾーネ(A.LANGE＆SÖHNE)
モデル名：ツァイトヴェルク・デイト
ムーブメント：手巻き（キャリバーL043.8）
品番：LS1483AA 148.038
ケース径：44.2mm
防水：3気圧防水
ケース素材：18Kホワイトゴールド
その他：瞬転数字式の時および分
ストップセコンド機能搭載スモールセコンド
日付リング
パワーリザーブ表示AUF/AB
パワーリザーブ72時間