皆様、こんにちは。谷です。
少しずつ日中も涼しくなってきました!秋らしい風に少し喜びを感じます。
ですが、まだまだ気温は30度越え。風邪や熱中症にも気を付けて次の季節を楽しむ準備をしていきましょう。
さて、今回は『1815ファミリー』をまとめてご紹介!
気になるモデルや質問などありましたら、お気軽にお問合せ・ご来店ください!
まずは1815ファミリーの特徴についてお話していきます。
1815シリーズってどんな時計なの?1815シリーズの特徴
1815シリーズに共通する特徴は、美しいブルースチールの針、レイルウェイがモチーフの分目盛り、そしてアラビアン数字が特徴です。
ベースのサイズは38.5㎜から40㎜まで豊富にあるので、楽しんでいただけます。
ではまず、1815シリーズが出来た経緯についてご紹介していきます。
A.ランゲ&ゾーネの過去を示す時計として生まれた。
1815シリーズは、1990年にウォルター・ランゲがA.ランゲ&ゾーネを復興してから5年後に発表されました。
1994年にA.ランゲ&ゾーネが復興4大コレクションとして、最初に発表されてから1年後に満を持して発表したのが1815でした。
1815ファミリーの特徴であるアラビアン数字とブルースチールの針はA.ランゲ&ゾーネの創業者、フェルディナンド・アドルフ・ランゲがお気に入りだったことから採用されました。
また、レイルウェイモチーフの分目盛りはフェルディナンド・アドルフ・ランゲが生きたドイツの時代背景を示しています。
アドルフ・ランゲが生きた1835年ドイツでは初めて鉄道が開通しました。
軽工業から工業が始まったイギリスとは異なり、ドイツでは産業革命と鉄道の開業がほとんど同時に開始され、鉄道⇒機械・製鉄業⇒製鉄・炭坑業⇒繊維工業の順に発展していきました。
このためドイツの鉄道は、ドイツの産業革を牽引する役割を担う重要な手段でした。そして、鉄道時代の到来は、大量に鉄を製造する必要性を生み出し、ドイツの製鉄・炭坑業は大きく発展していったのです(第二次産業革命)。
当初レールの製造こそドイツの企業に任せましたが、機関車はイギリスから購入していました。しかし、いつまでもイギリスに頼るわけにはいかず、1848年ごろまでにドイツでも製鉄業において技術革新が起こり、ドイツはすべてを自前で作ることができるようになりました。
そして最初にドイツ国内で製造された蒸気機関車こそが、サクソニア号でした。
蒸気機関車に着けられたサクソニア号という名前はラテン語で『ザクセン』。A.ランゲ&ゾーネが生まれた州と同じ州で蒸気機関車「サクソニア号」は生まれたのです。
第二次産業革命や1848年革命(諸国民の春)などが起きた激動の時代にフェルディナンドアドルフ・ランゲは生まれ、A.ランゲ&ゾーネだけではなく、鉄道、蒸気機関車なども生まれた歴史があるのです。
そんな時代背景の1つとして取り入れられているのが、レールウェイのデザインです。
では、1815のシリーズを見ていきましょう!
シンプルだけど、時計好きを唸らせる実力を持つ?1815
レイルウェイモチーフの分目盛り、アラビアン数字、ブルースチールの針に6時位置にスモールセコンドがついたシンプルな3針時計です。
サイズは直径38.5㎜、高さは8.8㎜とドレスウォッチのサイズとして大きすぎず、小さすぎずちょうどよいサイズ径です。
また、高さも8.8㎜と袖元にさらっとお使いいただける薄さとなっていますのでスーツやシャツなどを着用するシーンで活躍します。
1815はシンプルな時計ではありますが、裏側からはA.ランゲ&ゾーネのムーブメントの魅力を最大限に楽しんでいただけます。
裏側から見えるムーブメントには、ゴールドシャトン、グラスヒュッテストライプ、4分の3プレートといったA.ランゲ&ゾーネの伝統的なムーブメントデザインが施されています。
裏側から見えるムーブメントの景色は所有したランゲオーナー様の楽しみの1つではないでしょうか?
特にチラネジテンプは見応えがあり、同じようにチラネジテンプのあるサクソニアと比較するとチラネジの魅力を感じていただけます。
ベルトを替えるだけで雰囲気が変わりますので、是非革ベルトと1815のお気に入りの組み合わせを探しくてみてください!
A.ランゲ&ゾーネの伝説的な懐中時計からインスパイアを受けた1815UP/DOWN
続いては、1815UP/DOWNについてご紹介します。
1815UP/DOWNは、サイズが39.0㎜、高さが8.7㎜となっており、1815と比較すると0.1㎜程薄くなっています。
『UP/DOWN』の名前の由来となったA.ランゲ&ゾーネの指針式パワーリザーブ表示には、ドイツ語で『UP』を示す『auf(発音:アウフ)』と『DOWN』を示す『ab(発音:アッブ)』が書かれています。
この指針式(針の先で今現在どのくらいパワーリザーブがあるのかを示す)パワーリザーブ表示は、A.ランゲ&ゾーネの特許であり、1879年5月18日、帝国特許庁よりA.ランゲ&ゾーネに特許第9349号が交付されました。
対象となった技術は「懐中時計のゼンマイが巻き上げられているか、あるいはほどけているか、またはゼンマイが完全にほどけるまでどれ程の時間があるかを示す装置」です。こうして正式に認定されたランゲ・パワーリザーブ表示AUF/ABのがUP/DOWNという名前の由来となりました。
では、ムーブメントの裏側を見ていきましょう!
1815UP/DOWNの裏側は、先ほど紹介した1815の裏側とは少し違います。歯車があるのです!!
これは、1815UP/DOWNの特徴でもある薄さが関係しています。
1815UP/DOWNが1815と比較して直径がわずか0.5㎜変わるだけに対して、針の数が増え、複雑な機構になり増えたパーツの数は36個。にも関わらず、高さが薄くなっています。
裏側から見える1815UP/DOWNの歯車は巻き上げ機構。つまり、薄く作るためにあえて一部の歯車が見えるようになっているのです。
このように歯車が露出している時計は、サクソニア・フラッハや1815UP/DOWNなどと少数派ですので珍しいのです。
また、ゴールドシャトンの数も多く、1815と比べると2つも多くある為、1815シリーズでムーブメントを楽しみたいと思う方にとっては、まさに一石二鳥のムーブメントです。
黄金比のバランスのおかげ?針が多くてもきれいに魅せる1815アニュアルカレンダー
最後に紹介するのは、1815アニュアルカレンダーです。
1815アニュアルカレンダーのサイズは40㎜となっており、今までドレスウォッチを使ったことが無くアンダー40㎜だと腕に馴染むか不安といった方にもおすすめです。
サイズ感は、40㎜とドレスウォッチにとっては少し大き目サイズではありますが、針の数や文字盤上のスモールセコンドのデザインなどが40㎜を感じさせないデザインとなっています。
また、高さも10.1㎜とアニュアルカレンダーとしては薄い時計となっております。
1815アニュアルカレンダーは、2010年に発表されたサクソニア・アニュアルカレンダーに続くA.ランゲ&ゾーネ第2作目のアニュアルカレンダーです。
1815の特徴であるブルースチールの針やアラビアン数字が昔ながらの懐中時計を彷彿とさせるデザインでありながら日常的な機能性と特別感が共存するモデルです。
ムーブメントは、1815UP/DOWNと同様に巻き上げの機構がご覧いただけます。
1815アニュアルカレンダーに搭載されているキャリバーL051.3は部品数が345個となっており、1815のパーツ数188個と比較するとおおよそ1.8倍となっており、1815UP/DOWNの245個のパーツ数と比較しても100個以上用いられているパーツが多いのが特徴です。
また、2時位置にあるプッシュボタンを押すと、月、日付、曜日、ムーンフェイズが一斉に連動し動きます。
個々で合わせることも可能なので、とても便利な機構です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は1815シリーズの比較検証を行いながら、それぞれの時計の魅力をお伝えしました。
同じ1815シリーズでも全く異なる機構を有しているので、悩んでしまいますよね?
個人的には、1815UP/DOWNがランゲらしさと歴史を感じるのでいつか手に取りたいと思う1本です。
是非、店頭で1815シリーズをご覧くださいませ。
皆様のご来店をスタッフ一同お待ちいたしております。