皆さま、こんにちは。谷です。
昨日は地域によっては真夏日のような暑さを観測しました。
真夏もそうですが、今の時期でも条件が重なれば熱中症になります。今から意識して水分補給をしていきましょう!
さて、今回は暑さも吹き飛ぶランゲの時計紹介という事でランゲ1ファミリーを一挙にご紹介していきます。
未来と過去を繋ぐ「ランゲ1」シリーズ。その特徴とは?
A.ランゲ&ゾーネの時計の中でも有名な『ランゲ1』シリーズ。
その特徴は、時計の文字盤のデザインです。アシンメトリーと言われる左右非対称なデザインが、1度見ると忘れることが出来ません。
この文字盤のデザインは、1994年にA.ランゲ&ゾーネの復興4大コレクションのうちの1つとして10月24日に発表されました。
『ランゲ1』はアシンメトリーのダイヤルは珍しくありながらも、デザイナーによって非常に考え抜かれたものでした。
『ランゲ1』の針の数は、4つ。更にアウトサイズデイトもあります。アシンメトリーとなると左右非対称となる為、バランスが大切でした。
デザイナーのラインハルス・マルト氏は、アシンメトリーでありながらも、バランスとインパクトあるデザインを考えました。
それが『ランゲ1』だったのです。
彼は左右非対称のダイヤルに、『黄金比率』というデザインを美しく魅せる比率を用いて、『ランゲ1』を製作しました。
その結果、A.ランゲ&ゾーネらしい独特のアシンメトリーでありながらも印象の残る文字盤デザインが完成されたのです。
では、『ランゲ1』シリーズを見ていきましょう!!
アイコンモデルで、王道の『ランゲ1』
1994年、A.ランゲ&ゾーネの復興コレクション第一弾として発表された4モデルのうち最も注目を集めたのが、このランゲ1でした。
ランゲ1のディテールについて詳しく見ていきましょう。
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:ランゲ1
品番:ピンクゴールド/ LS1914AD、ホワイトゴールド/LS1913AA
ケース径:38.5mm
高さ:9.8㎜
防水:3気圧防水
ケース素材:K18ピンクゴールド/K18ホワイトゴールド
38.5㎜の文字盤にころんとした少し丸いフォルムが特徴です。サイドから裏側にかけて懐中時計の丸みを感じられる実際に腕にのせると、38.5㎜よりも少し小ぶりの様にも見えますが、存在感は抜群です。
ランゲのピンクゴールドと呼ばれるほど有名なランゲ1ピンクゴールド。
個人的はランゲと言えばと頭の中に思い浮かぶ1本です!
ホワイトゴールド仕様には夜光塗料が塗られた針がついているため、少しカジュアルなフェイスとなります。
ベルトを替えると、雰囲気をガラッと変えることが出来き、オンでもオフでもお使いいただけるので人気です。
デイナイト機構のムーンフェイズで1日を楽しむ!ランゲ1ムーンフェイズ
ランゲ1・ムーンフェイズの仕様をご紹介
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:ランゲ1・ムーンフェイズ
品番:左から)ホワイトゴールド/LS1923AG、ピンクゴールド/ LS1924AD
ケース径:38.5mm
高さ:10.2㎜
防水:3気圧防水
ケース素材:K18ホワイトゴールド/K18ピンクゴールド
サイズは『ランゲ1』と同じ38.5㎜でありながら、スモールセコンドの位置にムーンフェイズが搭載されたデザインです。
ランゲを代表するピンクゴールドとホワイトゴールドですが、ご覧いただきたいのはその文字盤のカラーです。
ピンクゴールドにはランゲらしさを追求し、シルバーダイヤルとなっていますが、ホワイトゴールドは黒文字盤でグッと引き締めています。
マットな黒文字盤がムーンフェイズの美しさを更に引き立てます。
ピンクゴールド・ホワイトゴールド、どちらのカラーリングでも針には夜光塗料がついています。
時・分を示すメインダイヤルはローマ数字の幅に合わせて、少し段差があるのが特徴で、より文字盤を立体的にみせています。
また、ムーンフェイズはデイ&ナイト機構となり、1日でムーンの背景が変わるので、すでにムーンフェイズをお持ちの方にも違ったムーンフェイズを楽しんでいただけます。
月の出方によって、みえる表情も変わりますので1か月を通じて変わる表情はとっても魅力的です。
お星さまの数は383個!天の川もあるので新月の時もランゲのものづくりの美しさを体感いただけます。
2022年に更にパワーアップしたグランド・ランゲ1
2019年に廃盤になったモデルが更にパワーアップして2022年戻ってきました。
新生グランド・ランゲ1の特徴を見てみましょう。
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:グランド・ランゲ1
品番:左から)ピンクゴールド/ LS1374AG、ホワイトゴールド/LS1973AG
ケース径:41.0mm
高さ:8.2㎜
防水:3気圧防水
ケース素材:K18ピンクゴールド/K18ホワイトゴールド
・直径41mm,高さ8.2mmのスリム設計
2012年に発表された「グランド・ランゲ1」は、直径が41㎜、高さが8.8㎜。一方、今年発表された「グランド・ランゲ1」は直径41㎜、高さが8.2㎜と0.6㎜薄い設計となっています。
ムーブメントのサイズは2012年に発表されたものと同じく直径34.1㎜、高さが4.7㎜となっています。
しかし時計自体の薄さは薄くなっており、その高さはわずか8.2㎜です。
ムーブメントとサファイアクリスタルのシースルーバックとの距離、文字盤とガラスの距離を更に詰めることで今回の薄型設計を実現しました。薄さを実現するために、アウトサイズデイトは高さがおおよそ半分の高さにまで削られています。
僅か0.6㎜ではありますが、まるでガラスがついておらず、ムーブメントに直接触れているようにも感じるこの薄さ。
では、実際に写真で2012年のグランド・ランゲ1と2022年のグランド・ランゲ1を比較してみましょう。
上が2012年の旧型グランド・ランゲ1。右が2022年の現行モデルのグランド・ランゲ1です。
サイズは同じですが、横から見た時のガラスと文字盤の距離の薄さを感じていただけるのではないでしょうか?
今年の新作であるグランド・ランゲ1は、薄さもさることながら、ランゲグレーを採用し、メインダイヤルとサブダイヤル、それ以外の箇所との仕上げの違いからくるデザイン性の高さも注目する点です。
今年のグランド・ランゲ1はすでにグランド・ランゲ1を所有されている方にも違った印象を演出できますのでお勧めです。
文字盤全体のざらついた質感がグレーという色がもつ穏やかで控えめな印象を、カジュアルに落とし込みます。
しかし、カジュアル感を引き締めるかのようにメインダイヤルとサブダイヤルの艶のあるグレーの仕上がりがランゲらしさを象徴し、更に立体感も与えます。
ローマインデックスも更に技術力が上がり、『Ⅱ』の下部のエッジの処理も細かく行われており、美しさの追及がされています。
よく見ないとわからない箇所ではありますが、数字の面取りやお仕上げのクオリティーがよりランゲの時計を魅力的に魅せてくれます。
パワーリザーブ表示の赤色もワンポイントのアクセントとなり、おしゃれですね!
メインダイヤルの分目盛りがスタイリッシュに細くなったことで、文字盤のアクセントとなる赤、ざらついた質感の文字盤との対比がより明確になり、メインダイヤル、サブダイヤルの美しさを引き立てます。
世界24都市の時刻がボタン1つでわかる!?ランゲ1・タイムゾーン
続いて、紹介するのは、ランゲ1シリーズでも最近じわじわと人気になっているランゲ1・タイムゾーン。
少しずつ各国のゲートがオープンとなり、他国の地を踏むことが少しずつ緩和され始めましたね!
そんな他の国へ行くときにぜひお供として連れて行きたいモデルが『ランゲ1・タイムゾーン』です。
では、早速時計の特徴を見ていきましょう!
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:ランゲ1・タイムゾーン
品番:ピンクゴールド/ LS1364AA、ホワイトゴールド/LS1363AG
ケース径:41.9mm
高さ:10.9㎜
防水:3気圧防水
ケース素材:K18ピンクゴールド/K18ホワイトゴールド
この時計の凄いところは、2都市間がどちらも24時間表記である事、ドイツやニュージーランドをはじめサマータイムが導入されている国が一目でわかる事。そして、メインダイヤルとサブダイヤルの入れ替えができることが最大の魅力です。
まず、1つ目の24時間表記についてですが、メインダイヤル、サブダイヤル共に時分針とインデックスの間に青いラインが引かれています。この青いラインに時針(短針)が重なっているときに示している時間は夕方6時から朝6時までとなります。メインダイヤル、サブダイヤルはそれぞれの都市の時間を示しており、日本との時差が最大20時間のミッドウェイ島をはじめ、大きく時差が発生する国に行くときは、大変便利な機構となっています。
またドイツやニュージーランド、レバノンなどサマータイムを導入している国かどうかサブダイヤルの5時位置にある三角の色を見るとわかります。
白だと、サマータイムを導入していない国、赤だとサマータイムを導入している国とすぐわかる為、大変便利です。
そして、タイムゾーンの1番凄いつくり込みがメインダイヤルとサブダイヤルと2都市間の時間を入れ替えることが出来るのです。
例えば、長期滞在でドイツに行くとなると、サブダイヤルよりもメインダイヤルがドイツ時間の方が分かりやすくて快適ですよね。そんな時は少しの操作で簡単にメインダイヤルの時間とサブダイヤルの時間を入れ替えることが出来るのです。
『ランゲ1・タイムゾーン』は、海外旅行が多い方や複雑機構が好きな方、ランゲらしくありながらも実用性を重視される方に人気の1本となっています。
2021年に出たランゲ1待望のパーペチュアルカレンダー!
モデル名にもなっている複雑機構に焦点をあて生まれた、ランゲ 1・パーペチュアルカレンダー。
まずは時計の詳細をチェックしていきましょう!
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:ランゲ1・パーペチュアルカレンダー
品番:LS3454AG
ケース径:41.9mm
高さ:12.1㎜
防水:3気圧防水
ケース素材:K18ピンクゴールド
ダイアルの一番外側にある月次リングは、ランゲ 1 独特のデザインに永久カレンダーを統合するために創意工夫を凝らして開発されたものです。
デイ・ナイト表示機能付きムーンフェイズ表示もランゲ1ファミリーのムーンフェイズならではですね!
では、ランゲ1・パーペチュアルカレンダーのそれぞれの機構について説明していきます。
ランゲ1・パーペチュアルカレンダーに搭載されているムーンフェイズは、デイ・ナイト表示と一体型のムーンフェイズは2 層構造になっています。
下層のゴールド無垢 製天空ディスクは 24 時間かけて 1 周し、空のブルーの色調が昼夜に合わせて変化します。
その空を 背景にケースカラーと同じホワイトゴールドまたはピンクゴールドの月が 29 日 12 時間 44 分 3 秒という新月から次の新月までの平均的な周期を限りなく忠実に再現しているため、ずっと動かしていただければ1 日分の誤差が生じるのは 122.6 年後になります。
2016 年に発表されたランゲ 1・ムーンフェイズに初めて搭載されたデイ・ナイト表示兼用ムーンフェイズ表示と同様に月が日中は星のないライトブルーの空に、そして夜にはダークブルーの空に浮かびます。
A.ランゲ&ゾーネが永久カレンダーを搭載する初めての腕時計としてランゲマティック・パーペチュアル を発表したのは、21年前のことでした。それ以降に発表された永久カレンダーを搭載する7モデルのほとんどが、クロノグラフまたはトゥールビヨンなど他の複雑機構と組み合わせた時計です。 中には、その両方の複雑機構を搭載したものもあります。
中でも、2012年に発表されたランゲ1・トゥールビヨン・パーペチュアルカレンダーでは、カレンダー表示を48カ月車で制御するという伝統的な設計手法ではない別の手法を採用しており、今回登場する新モデルも取り入れています。
時分表示をオフセンターに配置したランゲ1独自のダイヤルデザインに、 全体のバランスを崩すことなくカレンダーの各表示要素を統合するために、月表示をダイヤル外周のリングとして取り付けているのです。
伝統的な48カ月車による制御に取って代わるこの12カ月リングは、 毎月1回、翌月の表示へと進みます。これは革新的な技術ではありますが、ランゲの設計技師たちは新たな難題を解決せねばなりませんでした。
なぜなら、リングが毎月1単位回転するのに要する力は、 伝統的な機構よりもはるかに大きく必要だったからです。
リング状の月表示に加えて、ランゲ・アウトサイズデイト、レトログラード式曜日表示とうるう年表示が永久カレンダーを構成します。3大複雑機構と7大複雑機構をあわせた時計となります。
各カレンダー表示は瞬転式のため、いつでも間違いなく読み取ることができます。調整プッシャーを操作して、各カレンダー表示を一斉に、あるいは一つずつ先に進めることもできます。このカレンダー機構は、一旦正しく調整しておけば、2100年まで毎月末には正確に翌月に 切り替わるように設計されており、実用性も兼ね備えています。
レトログラード式曜日表示とは?
レトログラード式とは、「7大複雑機構」の1つにあたります。
「レトログラード(retrograde)」とは、“元に戻る “さかのぼる”という動詞になります。英語ではレトログレードと読むのが普通で、グラードはフランス語風の読み方で、時計の針がさかのぼることから名付けられました。
情報を表示する針やインジケーターが決まった方向に回転するのではなくて、表示できる最大の数値や目盛りに到達すると、最初の位置(ゼロの位置)に戻るタイプの表示機構のことを指します。
まとめ
今回はランゲ1シリーズを紹介いたしました。
いかがでしたでしょうか?
どのモデルも非常に魅力的ではあったのですが、私個人的には2番目に紹介したランゲ1・ムーンフェイズのピンクゴールドが1番いいな!と思いました。
ランゲ1ももちろん魅力的ですが、少しカジュアルダウンした時計が2本目としてほしいのと、1度合わせ動かし続ければ122.6年に約1日分の誤差と言われるランゲのムーンフェイズが機構好きの私の心を鷲掴み!(笑)
皆様のお気に入りランゲ1モデルをご来店時に教えてください!