Hallo!(ハロー)谷です。
今回はドイツ語であいさつをしてみました。ドイツ語は面白いことに、地域ごとであいさつが違うのです。
今回のHalloはドイツ国内でも西側ケルンを中心に若者がよく使うフレーズです。地域ごとにちがうって個性があっていいですよね!
さて、今回は前回に引き続きランゲ1ファミリーの中でも、ランゲ1と同様に人気モデル『ランゲ1・ムーンフェイズ』をご紹介していきます。
今回は、ピンクゴールドとホワイトゴールドまとめてご紹介!それぞれのカラーならではの違いも細かく見ていきますのでお楽しみに!
前回の記事、ランゲ1についてはそれぞれの記事をご覧ください!
ランゲ1と同じ38.5㎜に詰め込む「ムーンフェイズ」
ランゲ1・ムーンフェイズとは?
ランゲ1・ムーンフェイズは38.5㎜とランゲ1と同じ直径です。パーツの数はランゲ1と比較すると100個以上多くもちられていますが、高さはわずかに0.4㎜しか変わらない機構が凝縮された時計でもあります。
ランゲ1・ムーンフェイズの最大の特徴は針やインデックスに施された『夜光塗料』です。
カジュアル化が進む現代に合わせて2017年に発表されたモデルです。
A.ランゲ&ゾーネのムーンフェイズってどんな機構?
まずは、『ムーンフェイズ』とは何か?を解明していきます。
『ムーンフェイズ』とは、簡単に言ってしまえば、『月の満ち欠けがわかる機構』です。
より詳しく説明すると、「ムーンフェイズ」という言葉ですが、これは「月相(げっそう)」を意味します。
それは、「私たちが見える“月の形”」のことです。
月が見えなければ「新月」、月が全部見えれば「満月」、その間の形である「上弦」と「下弦」などのことです。一般的には、その月の形を28段階(28相)に分け、「1~28」の数字を振ってカウントします。
では、もっと掘り下げて『ムーンフェイズ』を説明します。
まずは、私たちが見ている実際の『月』の動きについて説明します。月の形は月が地球を一周回る(公転)することで、変化します。このときの実際の月の公転周期は、平均して約27,32日です。しかし、その間にも、地球と太陽の位置関係は変わります。月が地球を一周するころには、地球と太陽の位置は2日分ほど移動するのです。そのため、実際の新月から次の新月までの一周(朔望月/さくぼうげつ)の平均は約29,53日になります。
月の形が一巡する周期(新月から次の新月までの期間)は、約29.53日となっており、“少数点以下のある数字”です。そして、この周期は平均値であり、より厳密に言うと29.27日から29.83日の幅があります。
では、この月の動きをどのようにして歯車を用いて小さな時計の中で表現したのでしょうか?
ムーンフェイズが「29日間」であれば、“29歯の歯車”を利用して、“29刻みの動き”を生み出すことができます。しかし、実際の数値は「29.5日間」です。歯車は「一歯の動きが、ひとつの動作出力」という原則のもとでは、歯車の歯は“整数”であり、“29.5歯の歯車”を表すことができません。
そこで「29.5日」の「0.5日」を表現するために「29.5」を倍にした“59歯の歯車”でムーンフェイズディスクを動かす方法を用いて解決しました。
59の歯を持つ歯車を、1日に1歯ずつ進めて回転させると、半周で29.5日となります。つまり、ディスク半周で、私たちが見ている月の動き(月相)の1サイクルを表示する仕組みです。
ここまでが、『ムーンフェイズ』の仕組みと動きについてです。
続いては、A.ランゲ&ゾーネの『サクソニア ムーンフェイズ』について説明していきます。
実は、ムーンフェイズにも『高精度ムーンフェイズ』と呼ばれるものがあり、A.ランゲ&ゾーネの『サクソニア ムーンフェイズ』は「高精度ムーンフェイズ」に該当します。
では、従来のムーンフェイズト高精度ムーンフェイズは何が違うのでしょうか?
違いを表を用いてみていきましょう!!
ムーンフェズの種類 | 従来のムーンフェイズ | 高精度ムーンフェイズ |
朔望月の周期 | 「29.5日」 | 「29日と12時間45分」 |
ムーンフェイズディスクの歯数 | 「59歯」 | 「135歯」 |
誤差理論値 | 「約3年で1日」 | 「約122.6年で1日」 |
先ほど説明した従来のムーンフェイズは、理論上、“約3年で1日程度の誤差”が生じてしまいます。しかし、高精度ムーンフェイズはより高い精度が保たれています。A.ランゲ&ゾーネのムーンフェイズは、“約122.6年で1日程度の誤差”です。
高精度ムーンフェイズは、ムーンフェイズディスクの歯数が多いのが特徴です。より誤差を減らすために、より歯の数が多い歯車を採用していることが分かります。
高精度ムーンフェイズは、「アストロノミカル・ムーンフェイズ」と呼ばれており、ディスクの歯の数を増やすことによって、アストロノミカル(天文学的数値を算出することができる)と言われています。
ムーンフェイズは機構としての魅力だけでなく、その芸術性や1日1日と変わる表情の美しさから、時計好きの方にも支持されています。
中世ヨーロッパに機械式時計が登場して以来、時計にムーンフェイズ表示がしばしば加えられてきたのも、月と人間の生活との深い結びつきを示しています。
月は古くから、自然現象や動物の行動などとの結びつきがあり、人間の生活にも深く根を下ろしてきました。
月はその位置や距離によって、様々な影響を地球に与えています。
もっともわかりやすいのが海の潮の満ち引きではないでしょうか?
月の満ち欠けによって変化する大潮や小潮によって魚の釣れ方や、波の状態が変わってきます。
古より、私たちの生きるリズムに、大きな影響を与えてきた月の満ち欠けを表示するムーンフェイズ。
『月』の美しさや芸術性を腕時計に閉じ込めたムーンフェイズは時計が好きな方からも根強い人気を誇っています。
ランゲ1・ムーンフェイズをホワイトゴールド、ピンクゴールドで比較してみよう!
スペックは違わない『ランゲ1・ムーンフェイズ』ホワイトゴールドとピンクゴールド。
しかし文字盤のカラーが違うだけで大きく印象が変わります。
今回はそんな小さな部分の違いを一緒に見つけていきましょう!
メインダイヤル
左右に矢印を動かすと比較してご覧いただけます。
どうでしょうか?
左がピンクゴールドにシルバー文字盤、右がホワイトゴールドにブラック文字盤になります。
個人的な感想ですが、ピンクゴールドの文字盤はインデックスとメインダイヤル中央部分とメインダイヤル外の仕上げの違いがしっかりと出ているので、より立体感やインデックスの下の文字盤に施されたデザインの陰影が楽しめるのかなと思います。
一方、ホワイトゴールドにブラック文字盤は、一見すると解り難いですが、8時位置・9時位置から覗くインデックス下に施されているデザインです。じっと眺めることができるオーナー様だけが知っているような些細な違いを楽しんで頂けるように思います。
光の当たり方によっては、ピンクゴールドのシルバー文字盤のインデックス下はサテンの様にきれいに輝き、より一層文字盤の立体感を楽しめます。
ムーンフェイズもピンクゴールドにシルバー文字盤の方が立体感があるため、メインダイアルについてはピンクゴールドに1票です(笑)
パワーリザーブインジケーター
続いてはパワーリザーブインジケーターを見てみましょう。
まずは右側ピンクゴールドから。シルバー文字盤上に施されている夜光塗料はどれも縁取りをされており、シルバー文字盤の中でもしっかりと視認が出来るように作られています。
しかしながら、夜光塗料の範囲が狭くなるので、暗い場所で見ると少し物足りなく感じる方もいらっしゃるかもしれません。
それに対して、ホワイトゴールド、ブラック文字盤は、文字盤自体がかなりマットな黒という事もあり、夜光塗料のカラーが映えます。
縁取り分だけですが、黒文字盤の上に膨張色の白が入る事で、より一層大きく見える気がします。
パワーリザーブインジケーターはホワイトゴールドに1票です!!
ムーンフェイズ
最後はムーンフェイズの比較です。
ピンクゴールド(シルバー文字盤)は青が深く見えますね。立体的に作られているためでしょうか。
一方ホワイトゴールド(黒文字盤)は青の色がピンクゴールドと比較すると明るく見えます。
秒針のデザインも、ピンクゴールド(シルバー文字盤)は、ホワイトゴールド(黒文字盤)と比較すると数字の幅感が狭く見えます、そのためベゼルのピンクゴールドと近い距離にありますが、派手さはなくスタイリッシュに着用いただけるのではないでしょうか?
ホワイトゴールド(黒文字盤)はあえて数字の幅感を太くすることで、マットブラックの文字盤の暑苦しさを一掃し、カジュアルに落とし込んでいます。
まとめ
いかがでしたか?
同じモデルでもこれだけ雰囲気が違うと悩みますよね。
どちらの時計もデザインは同じですが、少しの違いが大きな違いに繋がっているのではないでしょうか?
皆様もぜひ、違いを発見してみませんか?
店舗で皆様とお会いできるのを楽しみにしております。