皆様、こんにちは。谷です。
今回は時計の歴史について触れていきたいと思います。

ところで、皆様、身近なものごとで疑問に思う事ってありますか？
また、その疑問に思ったことを解決しますか？それとも、放置しますか？
私は、疑問に思うことがあれば、自身の持っている知識や周りの人の考えをもとに推測し、仮説を立て、検証することが好きです。なので、昔から理科や化学の実験が大好きでした。実験結果がわかると、ＷＥＢや本などの資料をもとに、仮説が正しかったのか、答えを導くまでわくわくしながら過ごすのがお決まりでした(笑)

話は逸れましたが、時に『物事は発明された順番によって決まる事』もあります。
今回紹介する時計のお話は『なぜ、時計には1から12の数字が使われているのか？』です。
アラビアン数字を持つA.ランゲ＆ゾーネの時計、1815を用いて時計の歴史を辿ると共に、どうして12という数字が使われているのかをお伝えしていきます。

長さや重さには10進法、時間の単位はどうして12進法？

長さや重さが10進法で進んでいく一方、どうして時計は12進法を用いているのでしょうか？
まずは時間の測定がどのように進化してきたのか見てみましょう。
時計の測定は、古代から天体観測との関連の中で進化してきました。

古代から西暦1300年頃までは、太陽の動きが来や岩などの影を作り、その陰の動きを追う事で時を計る工夫をしたものが『日時計』でした。「日時計」は人々が時計を知る歴史の原点ともいわれています。
しかし、太陽が出ているタイミングでしか使えない「日時計」は他の時の測定方法の発見から衰退していきました。

日時計の次に生まれたのは『水時計』でした。
紀元前200年頃には、水時計がほぼ完成し、1300年頃まで用いられています。
その他にも、「砂時計」「ランプ式時計」「ろうそく時計」などが生まれています。

様々な方法で時を計る事を行ってきましたが、古代の人は月の満ち欠けが約30日の期間で繰り返され、それが12回続くと再び同じ季節がやってくることを経験し、学びました。
そうした時間体系に12進法や60進法を取り入れたのは、紀元前15世紀頃に西アジアのチグリス、ユーフラテス河流域に住み、当時勢いが盛んだったバビロニア人でした。

彼らは、太陽が地平線に顔を出してから、完全に姿を現すまでの時間（おおよそ2分）を、基本単位にすると、その720回分で一昼夜が経過することに気づきました。
それから数学、天文学、占星学などを駆使し、年と日は12進法で、時間と分は60進法で体系付け1年を60秒×60分×24時間×365日（3153万6000秒）としたのです。

当時のバビロニアで使われていたシュメール数学では、数の多い単位の区切りとして12進法や60進法が多用されていました。
例えば１より小さなものを表す補助単位に60分割を用いていました。また12は、1，2，3，4の公倍数、60は1，2，3，4，5，6の公倍数で、様々な場面で応用でき、便利だったと推測されます。
では、どうして文字盤の頂点の数字は12なのでしょうか？
それは、数学の発展と時計の歴史が、異なる時間軸で発見されたからでした。

数字の『0』の概念は8世紀に生まれた。

数字の『0』という概念が最初に発見されたのは8世紀のインドでした。
紀元前30－40世紀には時計の発明がすでにされており、数字の『0』の概念が発見された8世紀には日時計、水時計が各地にありました。
そして、『０』の代わりに『12』が用いられいました。
つまりは、時計の文字盤よりも『0』の発見が遅かったのが理由です。
しかし、その後も時計の文字盤は修正されることなく、14世紀以降の機械式時計の発展にもそのまま受け継がれていったのです。

まとめ

もし、数字の『0』の概念の発見が早ければ、私たちが時計を眺める時によく目にする文字盤の『12』という数字は『0』だったかもしれませんね。
そうなると時間が12進法ではなくなるかもしれないですね。
また、機械式時計になっても『12』が受け継がれていくのは、以前リヒャルト・ランゲの面白いローマ数字『Ⅳ』と一緒の流れでしたね。
時計はやはり何かを計測するためのものであるがゆえに1度作られた概念や数値は変えないのが、ベースなのでしょうか？
時計の歴史は古くからあると以前からきいてはいましたが、紀元前まで遡るとは面白いですね！
また、面白い時計の小話を見つけたら皆様とシェアさせていただきます！

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A.ランゲ＆ゾーネブティック大阪心斎橋スタッフ一同

お時計情報

A.ランゲ＆ゾーネ(A.LANGE＆SÖHNE)
モデル名：1815 アップ/ダウン
ムーブメント：手巻きキャリバーL051.2
品番： LS2343AJ 234.026
ケース径：39.0ｍｍ
防水：3気圧防水
ケース素材：18Kホワイトゴールド
価格： ¥3,784,000（税込み）2022/9/2現在

A.ランゲ＆ゾーネ(A.LANGE＆SÖHNE)
モデル名：1815
ムーブメント：手巻きキャリバーL051.1
品番： LS2353AA 235.026
ケース径：38.5mm
防水：3気圧防水
ケース素材：18Kホワイトゴールド
価格： ¥3,278,000（税込み）2022/9/2現在