皆様こんにちは。菊池です。
本日は1815 アップ/ダウンをご紹介いたします。
まず『1815』というモデル名についてですが、1760年から1830年代まで続いていた産業革命後、鉄道網が拡充されたことにより正確な時刻を知る必要性が急速に高まりました。品質が傑出していたA.ランゲ&ゾーネの懐中時計は、瞬く間にドイツ国外でも知られるようになり、各国の貴族や市民から重宝されるようになりました。
この1815シリーズは、当時の懐中時計にみられた伝統的要素であるアラビア数字、鉄道のレールを思わせる分目盛りのデザイン、フェルディナンド=A.ランゲが導入した4分の3プレート等が取り入れられています。
1815は波瀾に富んだ時代に敬意を表し接収と復興を経て、今日に至るまでマニュファクチュールの支えとなった起業家の勇気を讃える時計とし、フェルディナンド=A.ランゲの生誕年である1815年にちなんで『1815』と名付けられました。
今回ご紹介する1815 アップ/ダウンの特徴でもあるパワーリザーブ表記AUF/ABは、懐中時計のゼンマイが巻き上がっているのか、ほどけているのかを示す装置として1879年5月18日に帝国特許庁より特許第9349号が交付されました。その後、三代目のオットー・ランゲは遊星歯車機構によって動くパワーリザーブ表記を考案し、ムーブメントを厚く作る必要がなく、薄い時計にも搭載が可能となりました。こちらのモデルはパワーリザーブ72時間を備えた大型の香箱を搭載しながら、ムーブメントの高さは4.6mmの薄型です。
伝統的な要素でもある青焼きした針、アラビア数字、レールウェイ風分目盛りがこのモデルのダイヤルを特徴づけています。ブルースチールの針は見る角度や光の当たり方によって深みのあるブルー、鮮やかなブルーとその表情の変化を楽しめます。
シースルーバックから見える洋銀製の4分の3プレートは、鉄道交通に伴う多少の衝撃にも影響を受けない品質を追求した結果誕生しました。輪列のすべての軸を安定した形で収めることができる軸受けで、A.ランゲ&ゾーネの特徴的な要素となります。
その他、ブルースチールのビス留め式ゴールドシャトン、彫刻を施したテンプ受け、スワンネック型緩急針、チラネジテンプなど1つ1つのパーツの仕上げが職人の手によって施されていますので、まるで美術品を鑑賞しているかのように時間を忘れて見入ってしまいます。
是非A.ランゲ&ゾーネ ブティック 大阪心斎橋へ、ブランドの世界観を体感しにいらしてください。
皆様のご来店を心よりお待ちしております。
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:1815 アップ/ダウン
ムーブメント:手巻きキャリバーL051.2
品番: LS2343AJ 234.026
ケース径:39.0mm
防水:3気圧防水
ケース素材:18Kホワイトゴールド
価格: ¥3,454,000(税込み)