皆様、こんにちは。谷です。
朝晩冷え込む日が続いていますね。読者の皆様、体調を崩されないよう気を付けてお過ごしくださいませ。
今回は、1815から読み解くランゲ創業者フェルディナンド=A.ランゲへの想いについてお話していきます。
1815シリーズはランゲの中でも有名なシリーズの1つに当たりますが、1815シリーズの特徴は『ランゲの懐中時計がモチーフとなっている』こと。
1815は、フェルディナンド=A.ランゲが生きた時代つまり今から約200年前のデザインがベースとなっているのです。
そう思うと歴史とはすごいものですね。腕時計という姿にはなったものの時計のつくりや機構、デザインなどは200年以上受け継がれているのです。
では、1815はどのようにしてデザインされたのでしょうか?
フェルディナンド=A.ランゲの歴史と共にご紹介いたします。
1815年、フェルディナンド=A.ランゲは誕生しました。彼はザクセン王国の首都ドレスデン(現在のベルリンから南に約200km)に生まれました。幼い頃より時計に興味のあったフェルディナンド=A.ランゲは、1830年宮廷時計技師のグートケスのもとに弟子入りをし、時計職人の見習いとして働いて学んでいました。そして1837年にグートケスから「旅の手帳」を渡され、ロンドン、パリ、ジュネーブそしてスイスジュラ山地を訪れました。
4年間におよび異国の地で学び続けたフェルディナンド=A.ランゲの手帳には、様々な脱進機の仕組みや歯車の輪列など正確な尺度で書き込まれていました。
実はフェルディナンド=A.ランゲ以前の時代はトライ&エラー方式が主流となっており、一定の品質生産には問題のある手法でした。同時に各工房ごとによって異なる計量単位が使用されていたことで、作製の際に手間になることもありました。
このようなことからフェルディナンド=A.ランゲはドイツの時計製作業界で初めてメートル法を用いた時計の製作を行い、ドイツの時計業界の基盤を作ったのでした。
そして1845年、フェルディナンド=A.ランゲはドレスデンでの生活を捨て、エルツ山地の小さな町グラスヒュッテに移り住み、ザクセン王国から貸付金を得て15名の弟子と共に工房を設立しました。この決断はドイツ精密時計産業の基盤となり、現在もドイツの精密時計産業を支えています。また当時は苦境にあった地域に経済的な発展ももたらしました。
フェルディナンド=A.ランゲが生きた時代は産業革命時代とも重なり、ドイツでは重工業部門から発達しドイツ鉄道が1835年に始まりました。鉄道が広がると正確な時刻を知る必要性が飛躍的に高まりました。A.ランゲ&ゾーネの懐中時計は品質が優れていたために、ドイツ国内外からも知られ、各国の貴族や市民たちから重宝されました。
『1815』と呼ばれるこの時計は、産業革命時代に使用されいてた懐中時計にみられる伝統的要素であるアラビア数字、当時の鉄道の発達を示す鉄道のレールに見立てたデザインの分目盛り、そしてフェルディナンド=A.ランゲが導入した4分の3プレートなどが取り入れられています。
1815はフェルディナンド=A.ランゲが生きた波瀾に富んだ時代に敬意を表し、そしてA.ランゲ&ゾーネが今日に至るまでマニュファクチュールの支えとなった起業家フェルディナンド=A.ランゲの勇気と努力を讃える時計なのです。
いかがでしたか?
1815と呼ばれる時計のストーリーはランゲの時計の中でも1番に歴史を感じます。
1815はランゲ復興コレクションの4モデルには含まれておらず、1995年に発表されいます。
当時プロダクトデザイナーだったラインハルト・マイス氏がかいたデッサン案には文字盤ばかりがたくさん描かれており、デザインにかなり悩んだといわれているほどです。それだけ創立者フェルディナンド=A.ランゲの想いを詰めた時計を作りたかったとわかります。
ベルトを変えると雰囲気がガラッと変わるので、ドレスウォッチが初めての方でもご自身が演出したい雰囲気に近くまで出すことができるのも1815の魅力です!
そのほか1815シリーズに関して知りたいからはこちらから!(URL:https://www.jw-oomiya.co.jp/blog/alangesoehne-boutique-osakashinsaibashi/category/1815)
是非皆様も、店頭で1815を手に取り、魅力を感じてくださいね。
皆様とお会いできる日を楽しみにスタッフ一同お待ちいたしております。
A.ランゲ&ゾーネ(A.LANGE&SÖHNE)
モデル名:1815
ムーブメント:手巻きキャリバーL051.1
品番: LS2353AA 235.026
ケース径:38.5mm
防水:3気圧防水
ケース素材:18Kホワイトゴールド
価格: ¥2,992,000(税込み)