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モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優

伝説的ストーリー タグ・ホイヤー モナコ

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5663-e1556614958581
今回のテーマである角型時計。これ、実は私が目下最もハマっているもの。今年欲しくなった時計といえばほぼほぼ角型の時計で、連載第1回でもカルティエのサントス デュモンのことを挙げた。
なぜこんなに角型時計に惹かれているのか? 今年ぼくが気になっている時計を特徴づけるキャッチフレーズとともにご紹介したい。おそらく、角型時計をご所望の方の選ぶ参考になるはずだ。

さて、まず角型時計は丸型に比べて圧倒的にラインナップが少ない。著名ブランドの名作ともなれば片手で足りるほどしか、コレクションはないだろう。それだけ作ること自体に制約が多いということで、(たとえば防水性を持たせづらいとか)逆に言えば現在流通している角型はそれだけで個性が主張できる便利なアイテムなんだ。

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5664

なかでも、ぼくも愛用しているタグ・ホイヤー モナコは汎用性の高いユーティリティプレーヤー。100m防水を備える実用性はもちろんのこと、世界初の防水性を持った角型自動巻時計であること、スティーブ・マックイーンが映画「栄光のル・マン」で愛用したことなど、伝説的ストーリーも豊富なことが堪らない魅力だ。

ちなみに、ぼくはマックイーンが着けたモデルの現行版である左リューズのモデルを愛用中。マットなブルーダイアルにアクセントとなる赤いクロノ針、ぽってりとやや厚みのあるケースであるのがデザイン的特徴で、派手すぎないのでジャケットなんかにも合わせられるし、カジュアルなシーンにも馴染みやすい。

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5686意外なのが、デニムやチノパンにも相性がいいのでプライベートでも登場の機会が多いだろう。左リューズモデルのキャリバー11を搭載したモデルは、明るいサテン仕上げのダイアルにポリッシュされたインデックスなど、スーツに合うようなディテールでより仕事でも使えそうなデザインとなっている。「角型時計界のイチロー」の称号を与えたい(笑)。

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5689これはとある休日の私。ガーメントダイ(製品洗い)が施されたカットソーにチノパン、チェックのキャップにトリコロールカラーのポンプフューリー。こんなカジュアルなアイテムのなかでも、モナコは不思議とフィット。ダイアルなマットな質感と、カットソーの色のトーンを合わせました。

元祖メンズリストウォッチ カルティエ サントス

さて、角型のなかでも、よりビジネスやジャケットスタイルに合わせやすいものは、カルティエのサントスだろう。元祖角型とでもいうべくコヤツは、元祖メンズリストウォッチであるという、凄まじく由緒正しい存在でもある。
モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_3945SSモデルならば嫌味もないし、金融系とかでなければ多くのビジネスシーンで活躍するだろう。ただし、ブランドロゴの主張が強めなので、男性色が強い硬めの業界だと浮いてしまうかもしれない。良くも悪くも、異性からのモテ要素が入ってくる時計なのでそのあたりの塩梅はお気を付けを。「角型時計界のレオン」ともいうべき、男性用腕時計の世界やモテ時計の要素を切り拓いた功績が輝かしい。

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5230一方、同門のサントス デュモンは、サントスと一線を画すスマートな美形というイメージ。線が細く、薄くてシンプル、かつ2針というクラシカルなドレスウォッチ要素を兼ねそなえつつも、都会的な空気が溢れ出ている。

これは中々できることでなく、例えば根っからの慶応ボーイと大学受験で慶應大学に入った男子の違いのようなものが横たわっている。サントス デュモンはもちろん幼稚舎から生粋の慶応ボーイである。クラシカルなポイントはもちろん抑えつつも、古いルールに縛られすぎずモダンな解釈で新しいスタイルを生み出している。機械式時計こそ崇高のモノ、というこの業界の慣習を一顧して、薄いケースがゆえのクオーツを選択するあたり、毛色のいいカルティエらしさが漂うんだ。そんなスマートエレガンスに称号の授与などおこがましいが、あえて言わせてもらう「角型時計界の慶應ボーイ(幼稚舎から)」と!

圧倒的存在感のジャガー・ルクルト レベルソ

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_5427ラストを飾るのが、角型で忘れちゃならない、ジャガー・ルクルト、レベルソである。サントス系と打って代わり、貴族的な意味で丹精でありクラシカルな時計だ。個人的には、コレはカッチリスーツでドレッシーに着けたい。着崩して着けるほど気安い時計ではないし、それでは逆に着けて側が安っぽく見えてしまう可能性もある。

モナコ、サントス、レベルソ。角型時計に悩める皆様へ、それぞれスタイルが全く違います!|関口 優 - FEATURING 関口 優 |IMG_3938今年出たカラーダイアルのモデルも美しいが、金無垢のモノフェイスが特にお気に入り。この時計の出番はいざというドレスアップの時、と割り切るのが良いだろう。水戸黄門の印籠のように、持ち主の説得力を倍増させてくれる。

時にレベルソを裏返して金無垢ケースを主張すれば、只者でない感が醸し出ること請け合い。ただし、本家本元の印籠のように矢鱈と使うべきでない技であることもご承知おきを。「角型時計界の高倉健」を思わせる、不器用ながら圧倒的存在感を放つ時計と言えるだろう。

ホディンキー 日本版編集長関口 優
1984年生まれ。芸能雑誌やモノ情報誌「GetNavi」の編集を経て、2016年より時計専門誌「WATCHNAVI」編集長に就任。2019年には腕時計愛好家を魅了するライフスタイル・メディア「HODINKEE」日本版初代編集長に就任。まず自分が試すことをモットーとしており、腕時計を買い続ける日々を送る。