時計の防水性はどれくらいあるのか?正しい使い方と定期的なメンテナンスを。

腕時計にとっての弱点の1つは水です。
時計に水が入ってしまうと内部の機械はもちろん、文字盤や針やリューズなど外装部品も錆びてしまい、高額な修理料金が発生したり、場合によっては修理が不可能になってしまうこともあります。
アンティークになると非防水の時計もありますが、現行品であれば殆どの時計が防水性を備えており、時計購入の際にどれくらい防水性があるかを気にされるお客様も多くいらっしゃいます。
時計の防水性はどれくらいあるのか?正しい使い方と定期的なメンテナンスを。 - メンテナンス 皆様は所有されている時計の防水性をご存知でしょうか?
表記されていない時計もありますが、文字盤や時計の裏側で確認ができる時計も多数ございます。

Water Resistant(省略してW.R.の場合も)やWater Proof、防水性の数値だけの場合や、魚のマークなど、ブランドによって様々なパターンがあります。
少数派になってきましたが、フランス語でEtanche(防水、封入の意)の場合もございます。
時計の防水性はどれくらいあるのか?正しい使い方と定期的なメンテナンスを。 - メンテナンス 時計の防水性は日常生活用防水、日常生活用強化防水、第1種・第2種潜水時計(=ダイバーズウォッチ)に分類されます。
日常生活用防水である3気圧防水(3BAR/3ATM)は、雨や洗顔で濡れる程度であれば対応できる防水性になります。
3気圧防水=30mまで潜水ができると思われている方も多いと思いますが、静止した状態であれば30mの水圧に耐えることができるという意味であり、水に浸けることは避けてください。

日常生活用強化防水は5~20気圧防水となり、仕事で水に触れる機会が多い方にもお勧めできます。
(※蛇口の水やシャワーなどが直接時計に当たった場合、水圧に耐えることができない場合もあります。)
また10気圧防水以上の場合は、リューズをねじ込み式にしたり、裏蓋をスクリュー式にすることで気密性が高められている時計も多く、水泳などのマリンスポーツにもご利用いただけます。

第1種潜水時計は100~200mの防水性と時間を管理するシステムである逆回転防止ベゼルを備え、空気ボンベを使用するスキューバダイビングに使用できます。スポーティなデザインはファッションアイテムとして選ばれるお客様も多いですね。

第2種潜水時計は200m以上の防水性を備え、ヘリウムガスを使用する飽和潜水に使用できます。ケース側面にヘリウムガスエスケープバルブがあり、時計に入り込んだヘリウムガスを外へ逃がし、海中からの浮上時に気圧の変化による時計の破損を防ぎます。近年では2000mや3000mといった非常に高い防水性を備えた時計も珍しくなくなってきました。
時計の防水性はどれくらいあるのか?正しい使い方と定期的なメンテナンスを。 - メンテナンス リューズやガラス、ベゼル、裏蓋など時計には多くの箇所にパッキンが使用されており、それにより水が浸入しないよう密閉されております。
しかしながら、長年時計を使用するとパッキンの劣化やケースの腐食などが原因で、防水性は低下していきます。

・濡れた手でリューズやボタン操作しない。操作後は開いたリューズを元に戻す。
・入浴やサウナの際は時計を外す。
・水がかかった場合や汗は乾いた布で拭き取り、湿気のない場所で保管する。

上記の内容をご注意いただき、電池交換の際もパッキンの交換をしてただき、また定期的にメンテナンスを行うことで時計の防水性は確保されます。ご愛用の時計のメンテナンスのご相談はぜひ弊社まで!