こんにちは。大谷です！
いつもoomiya心斎橋店をご利用いただきまして誠に有難うございます。

本日は、関西では1店舗当店でしか取り扱いのない
実機を見るには非常に珍しいスイスブランドのＨモーザーがどれ程の実力の持ち主なのか。
何がそんなにすごいのかご説明させていただきます。そして、皆様。Ｈモーザーの魅力に沼ってしまってください！！（笑）

昔は「名の通ったメーカーだから良い」という感覚で時計選びをされる方が多く、ムーブメントそのものを評価する概念が無かった様に思います。しかし最近では、ムーブメントが「どこ製か？」という点が、その時計の価値を大きく左右するポイントになっています。つまり、ムーブメント重視の時計選びが増えています。


美しいフュメダイヤルで知られるＨ．モーザーは、ムーブメントの内製率もスイス屈指を誇る。テンワや脱進機、さらにひげゼンマイも自社製造する技術と設備を持ち、高精度を約束します。




皆様まずは、ヒゲゼンマイのご説明からさせていただきます。

ヒゲゼンマイとは、時計を動かすいわゆる心臓部分。
皆様もご覧になったことがあるのではないでしょうか？

こちらのひげゼンマイというパーツは、
小さなゼンマイで、その伸縮を通じてテンプの振動を調速します。 内側の先端はテンプの軸に、外端はテンプ受けに取り付けられています。 

そしてこのひげゼンマイに許される誤差は、5ミクロン。超精密機械が高精度を生むのです。

ムーブメントを自社で設計・開発し、パーツ製造や組み立ても行う──そうしたマニュファクチュールは、スイスでは決して少なくはありません。しかしテンプや脱進機、ひげゼンマイは専門サプライヤー頼みであるケースがほとんどなのが現実です。Ｈモーザーは、これら時計精度を司るキーパーツまでも自社製造している。中でもひげゼンマイまで自社製というのは、スイスでも５社程度しかないというのです。そして、その製作は同じＭＥＬBホールディングス傘下にあり、Ｈモーザーの本社と同じ屋根の下にある兄弟会社プレシジョン・エンジニアリングが担っています。


【ひげゼンマイの製造】
ひげゼンマイの原料は、鉄とニッケルを主成分とし、ほか６つの金属を合わせたシュトラウマン合金ＰＥ4000。さらに2017年からは、耐磁性に優れたチタンとニオブとの合金ＰＥ5000も一部のモデルで用いて製造されています。

ＰＥ4000は、金属メーカーから直径0・6㎜のワイヤーとして納品され、これをまず専用の伸線機で必要な細さに引き伸ばします。スタンダードなひげゼンマイだと直径0・08㎜。

巻き上げ工程で螺旋状に形作られたひげゼンマイをサイズに応じて610～620℃で加熱し、形状を安定させる。誤差± 1 ℃で管理され、酸化させないため内部は真空。機械。

引き伸ばされたワイヤーは洗浄後、圧延機のある特別な部屋に運ばれ、この部屋には、1人の技術者しか入れなません。丸いワイヤーは、圧延によってひげゼンマイ用の平たい状態となりその最終段階での厚みと幅の許容誤差（公差）は、わずか5ミクロンという想像もし難い領域の細さ。圧延時の熱膨張まで管理しなければ、この公差はかなえられません。だから体温で室温が大きく変化しないよう、1人しか入室できないのです。圧延機の中にはいくつも測定器があり、常に厚さと幅が計測されひげゼンマイ製造工程は、極めて繊細にして慎重な作業になります。

それほど、ヒゲゼンマイ製造とは難しく繊細でそれでいて0.001mmの誤差が時計の精度に直結する、重要なパーツになるという事なのです。それを自社で製造しえているＨモーザーは、本当に凄いです。


実は、Ｈモーザーが製造している「ひげゼンマイ」がな、ななんと！！！！！
oomiya心斎橋店に展示しております。是非、皆様時計に内臓する前のひげゼンマイをご覧くださいませ。


皆様のご来店スタッフ一同楽しみにお待ちしております。