皆様こんにちは！ローマの休日に憧れている西川です。
いつもoomiya京都店のブログをご覧頂き誠に有難うございます。

新型コロナウイルスの影響も以前よりは感じにくくなった最近ですね。
海外旅行に行こうかしらと思われている方も多いのではないでしょうか。

そんな方必見です。本日ご紹介するのは海外好き必見のGMT機能を持つ時計です。
時間の合わせ方やいつどのように使うのか等、
旅行中の様々なシーンでご使用いただける魅力をお話していきます。
ぜひお付き合いください。

GMT機能ってなに？

皆様GMTとは何の頭文字かご存じでしょうか。
G…Greenwich
M…Mean
T…Time
日本語訳でグリニッジ標準時とされます。
グリニッジとはイギリスのロンドンにあるグリニッジ天文台のことです。
このグリニッジ天文台は本初子午線（経度0度）を定めた世界の標準時間を表す建物です。
昨今耳にすることの多い時差はこの基準点から算出されることになります。
ちなみに経度が15度ずれる毎に1時間の時差が出ます。

GMT機能とは時差に着目されて作られている時計なんですね。
その為に時針でも分針でも秒針でもない不思議な針が一本多いんです。

各ブランドの考え方が分かるデザインですね。
時間を区別して認識するデザインになっています。

GMTの歴史

1884年に開催された国際子午線会議で、先程のグリニッジ子午線が本初子午線に設定され、
タイムゾーンが決められました。
これがきっかけで、多くのメーカーが一つで二か所以上の時刻を表示できる腕時計の開発を試みました。
しかし小さな腕時計に二つ以上の時刻を表示するのは困難でした。
時がたち1937年に「パテックフィリップ」がワールドタイムという機能を持った「515 HU」を発表します。
ワールドタイムとは有名都市の時間が一目で分かるように作られている時計です。

そして1950年代、旅客機による大陸間旅行が発展し、
複数のタイムゾーンをまたぐ移動が盛んになった時代に移ります。
それまでは舩または陸路での時間をかけての移動でしたが、
旅客機の登場により移動時間大幅に短縮されました。
この移動時間の短縮によって、より正確に二点間の時間を見やすく改善する必要がありました。
そんな中「ロレックス」が初代GMTマスター（Ref.6542）を1955年に発売します。
この時計は第2時間帯表示機能を備えたパイロット向けの腕時計です。
現代のGMTの腕時計はこの時発売されたベゼルを踏襲して、
24時間表示と午前と午後を瞬時に見分けることのできる
ベゼルの色分けを行っているブランドがあります。

GMT針の合わせ方

GMTの針を合わせるのは、仕組みさえ押さえれば難しくありません。
各ブランドによって少し違いがありますが、
基礎を抑えておくと説明書を参考にご自身で時間を合わせられます。

まずは上の写真のリューズと呼ばれる部分が二段階引けることを確認してください。
二段階引くと秒針が止まるものもあります（止まらないものもあります）。
この状態だと、分針（長針）と時針（短針）、GMT針が連動して動くのを確認してください。

では一度戻して、二段階引くことが出来るうちの一段階目まで引いてみてください。
二段階目まで引いた時と比較して、短針（時針）のみ動くのがお分かりいただけます。

ここまで確認いただけましたら、時間を合わせていきます。
今回は日本とイギリスで設定していきます。
日本が2023年02月14日（火）21時30分と仮定します。その時のイギリスをGMTに設定していきます。
時差は9時間ですので、日本が21時30分とすると、イギリスは12時30分です。
ここで大切なのはイギリスの時間(GMTの時間)から合わせるという順番です。
２４時間表示のベゼル（またはインナーベゼル）がGMT針の時間表記となります。
下の写真をご覧ください。
GMTの白い針と長針がイギリス時間の12時30分を指しております。
短針やカレンダーがまだそろっていない事もご確認ください。

GMT針を合わせられたら、カレンダーを合わせていきます。
一段階引いた状態で、短針のみを動かし当日の日付に設定します。
GMTのカレンダーの特徴は
①短針で合わせる
②カレンダーを戻すことが出来る
この機能は珍しく、最初は戸惑うかもしれません。

最後に短針を現在の時間に合わせて設定終了です。
おつかれさまでした。

GMT機能はいつ使う？

現代社会においてGMT機能はほとんど使われることがありません。
スマートフォンの普及によって、一目で世界各国の時間を確認できるように技術が進歩したからです。
ではなぜGMT機能のある時計は人気なのでしょうか。

GMT機能の付いた時計の一番のメリットは他との差別化だと思います。
まず一番目を引くのはそのデザインです。
2色のカラーリングに分かれたベゼルは他の時計には見られない大きな特徴です。
さらにこのカラーリングにはブランドごとの拘りが詰まっていて、
その色味から愛称で呼ばれる時計があるほどです。

さらに文字盤上にある不思議な針もGMT機能の魅力です。
時針、分針と見分けるために全く違うアプローチをしている針はその時計を唯一無二に仕上げてくれます。

まとめ

GMT機能を持つ時計は針を合わせる順番が通常とは異なります。
通常は、時間→カレンダーという順番です。
GMT機能を持つものは、GMT時間→カレンダー→時間となります。

また各ブランドで趣向を凝らしたGMT機能を持つ時計が存在しています。
ブランドや時計によって構造が異なることもありますので、その際はお気軽にお問い合わせください。
時計専門店スタッフが壊れない使い方を伝授いたします。

これから購入を考えている方も、周りの人と被りたくないという気持ちはあると思います。
世界各国の時間に合わせて楽しめるGMT機能は人と被りづらいのでぜひお手元にいかがでしょうか！

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